第20回ユーザコンファレンス2019
2019年6月14日に開催いたしました、第20回ADAユーザコンファレンス2019 -進化するグローバルモノづくりCAE Ⅲ- におきましては、ご多忙の中多くの皆様にご参加頂き、誠に有難うございました。
当コンファレンスでは、国内外の著名な開発責任者および上記テーマを象徴する研究の第一人者の皆様をお招きし、貴重な講演を賜りました。参加者の皆様からも感銘の声を多数頂戴しております。加えて、弊社新製品のご紹介、一層強化された新バージョンの機能紹介なども発表させて頂きました。
さらに、コンファレンス終了後の「講演者を囲む技術交流懇親会」にも、引き続き多数のご参加を頂きました。ユーザ様同士、また他業種の参加者の皆様共に、現場の動向や技術に関する会話が飛び交っており、コンファレンス終了後も引き続きグローバルなものづくりCAEについての充実した情報交換の場となりましたことを大変嬉しく思います。また協賛各社様による豪華賞品抽選に当選された皆様、おめでとうございました!
ご協力を頂戴いたしましたアンケートでは、講演内容が今後の役に立ったなど高評価を頂きました。と同時に、コンファレンスの運営面での見直しの必要性などもご指摘いただき、より快適で充実した次回コンファレンスの実現に一層の努力をする所存です。尚、当コンファレンスで記載頂きましたアンケートにつきましては、弊社並びに開発元へのご意見/ご要望として次期開発バージョン及び関連製品・サービスに可能な限り反映させ、またご質問に関しては順次弊社よりご回答させて頂きます。
今後とも、最新の技術情報や実用性の高いユーザ様による講演など、より活発で充実したコンファレンスを開催させて頂きますので、またのご参加を宜しくお願い致します。
ADAユーザ会事務局
アプライドデザイン株式会社
代表取締役 三宅 昌昭
特別基調講演者
王 志剛(Zhigang WANG)博士
岐阜大学 副学長
工学部 機械システム工学科 教授
鍛造分科会 運営委員
略歴: ハルビン工業大学卒業後、名古屋大学大学院工学研究科博士後期課程修了。富山県立大学、株式会社メイラを経て、1997年に岐阜大学へ。主な研究テーマはプロセス・トライボロジー、型工学、冷間鍛造・板鍛造。その他、塑性加工用各種摩擦試験機の開発、摩擦、潤滑機構の解明、潤滑剤・工具材の性能評価、金型、金型材料の性能評価、破壊機構、高寿命化など。企業との共同研究多数。
【受賞】
2003年5月 日本塑性加工学会優秀賞
2001年4月 日本塑性加工学会東海支部研究賞
2010年5月 日本塑性加工学会 教育賞 次世代金型人材育成の実践
2013年6月 日本塑性加工学会 論文賞 背圧絞り法による中実ボスの成形
2014年6月 日本塑性加工学会 学会大賞 一工程型潤滑システムPULSによる冷間鍛造潤滑の革命 等
宇都宮 裕 博士
大阪大学 工学研究科 マテリアル生産科学専攻 教授
工学研究科 附属構造・機能先進材料デザイン教育研究センター 副センター長
科学機器リノベーション・工作支援センター 副センター長
略歴: 大阪大学大学院工学研究科金属材料工学専攻後期(博士)課程修了。大阪大学助手、大阪外国語大学非常勤講師、ケンブリッジ大学シニアリサーチアソシエイト、物質・材料研究機構主幹研究員、大阪大学助教授、大阪大学准教授などを経て現職に至る。
サテライトミル圧延、延伸制御圧延、拡幅圧延法、従動クロス圧延、繰り返し重ね接合圧延(Accumulative Roll-Bonding)、 Conshearing法(連続ECAE法)、異摩擦圧延法、ハイブリッド圧延法など各種の新規圧延法を提案または開発。また、銀シース酸化物高温超電導体の線材化プロセスで大径圧延および張力圧延に、マグネシウム板の圧延高速圧延が有効であることを発見。有限要素法解析に関する研究では、圧延におけるリターンマッピングアルゴリズムの影響を解明し、さらに力学物性の不均質性を考慮した有限要素解析法を提案した。
最近では、鉄鋼表面のポーラス化を利用した冷間加工潤滑方法を提案、酸化物ガラスを用いた熱間圧延時のスケール変形の解明などトライボロジーに関する研究にも従事。また冷間加工による固相接合を利用したポーラス金属材料の製造方法を提案するとともに、ポーラス金属の加工特性に関する研究にも従事している。
【受賞】
2009年11月 第8回軽金属躍進賞
2010年 2月 国立大学法人大阪大学教育・研究功績賞
2010年 3月 日本鉄鋼協会 学術記念賞(西山記念賞)
2010年11月 銅及び銅合金技術研究会 功労賞
2012年 2月 2012 International Capstone Design Contest on Renewable Energy Technology Runners-Up of Capstone Design Contest
2012年 2月 グローバルCOE「構造・機能先進材料デザイン教育研究拠点」第2回論文賞 等
海外特別招待講演者
Albert Sedlmaier 氏
dataM Sheet Metal Solutions社 ファウンダー 兼 社長
略歴:ミュンヘン工科大学で機械工学を学ぶ。1983~1987まで同大学の研究員として従事。1982年(独)ロールフォーミング研究者Stefan Freitag と共に、ロールフォーミングの設計自動化(CAD/CAM/CAE)会社として data M社(2009年にdata M Sheet Metal Solutions社に改名)を創立。1987年から現在まで同社、並びにイギリスおよびインドの子会社の取締役社長を務める。1988年、Copra Roll Forming V1を開発。1994年、COPRA DTM (Deformation Technology Module - Rollform Simulation) を開発。2000年、Copra FEM をRollFormingシミュレーション向けに開発。International Tube AssociationのヨーロッパVP及び8年間に渡り議長を務める。
Nikolay Biba 博士
QuantorForm社 ファウンダー 兼 副社長 欧州担当
略歴:1984-1991年まで、ロシアの最高学術機関「国立ロシア科学アカデミー」のメタロジー研究所でシニア科学研究者として、合金鋼加工の基礎 研究に従事。1991年QuantorForm社を共同設立したファウンダー。QForm およびQForm-Extrusionの研究開発者。完全なテクノロジーを開発するために全てのパラメータを制御できる鍛造シミュレーションと、生産性を一挙に増大させるためにダイ最適化とアルミニウム押出し加工の専用シミュレーションを開発した。また、メタル成形と熱処理専用シミュレーションも開発。現在は、ロシアQuantorForm社 欧州担当 副社長。さらに、2008年よりイギリス オックスフォードに設立された関連会社 MICAS Simulations社の代表も勤める。
海外開発元講演者
Stanislav Kanevskiy 氏
QuantorForm社 プロダクトマネージャー
略歴: ロシアで最高の工科大学として世界的に知られる、バウマン・モスクワ工科大学の金属成形技術部を卒業。ロシア連邦教育・科学省による、バルク熱間鍛造技術の全ロシア学生オリンピックで、初めての優勝者となる(今では、バルク熱間鍛造技術の国際学生オリンピックとなったこのイベントの、更なる発展を担う主催者の責任者の一人)
さらに、モスクワ大学における例年の機械工学イベント(MAMI)では、クランクシャフト鍛造シミュレーションデータのコンピュータシミュレーション最優秀プロジェクト部門において優勝した実績を持つ。
現在、QuantorForm社のエンジニアリング部門のマネージャーからマーケティング部門のエンジニアマネージャーを経て、国際エンジニアリング部門の プロジェクトマネージャー。特に、これまでの実績により、押出しシミュレーションの試験及びソフトウェア開発の事業開発責任者となりグローバルで活躍中。
Lander Arrupe 氏
dataM Sheet Metal Solutions社 プロジェクトマネージャー
略歴: シュトゥットガルト大学で機械工学を学ぶ。2006年からドイツのdata M Sheet Metal Solutions社でプロジェクトエンジニアとして従事。ロールフォーミングの経験豊富な専門家、および dataMの設計ソフトウェア COPRAR RF / FEA RF をユーザ目線でも知り尽くすプロフェッショナルとして、カスタマーの複雑なプロジェクトや専門家のトレーニング、ロールフォーミングのワークショップ等で、自身の知識を世界中のユーザと共有すべく定期的に世界各国を訪問。同社ファウンダーや研究開発者と共に、FEAの著名な専門家としてロールフォーミング業界が直面している様々の複雑な問題に対し、最適なソリューションを提供している。現在、プロジェクトマネージャー。
Luca Hornung 博士
Stampack社 ファウンダー 兼 ソルバー開発担当
略歴: 西ヨーロッパ最大の数値解析研究機関 C.I.M.N.E. (The International Center of Numerical Methods in Engineering、FEM理論の創始者で著名な(故)O.C.Zienkiewicz博士が元技師長)の理事長 Onate博士等と連携し、塑性加工解析Stampack及び汎用プリポストプロセッサーの長期開発計画案策定、ソルバー高速化等の開発を実行している。専門は数値解析で、ドイツStampack社のファウンダーの1人。
Koo Bon-Heug 博士
VMTech社 最高開発責任者/CEO
略歴: 国立ソウル大学博士課程終了後、1988年よりサムソン電子中央研究所で射出成形加工シミュレーションCAPAプロジェクトの基礎研究の中核研究者として携わる。2003年には、独立したVM-Tech社で、完全ソリッドベース、高精度・高速射出成形シミュレーションMAPS-3Dを開発する。以降、現在V14まで、機能拡張、高速化、高精度反り解析等の特徴を持った製品の研究開発を次々に行い続けている。最大のユーザはLG電子、サムソン電子等。VM-Tech社ファウンダー。
国内ユーザ事例講演者
阿部 智洋 氏
株式会社九州イチタン 技術部 技術課 課次長
山田 佳充 氏
岡矢産業株式会社 取締役社長
佐藤 駿次
アプライドデザイン株式会社 設計解析コンサルティング部 技術第2Gr. 課長
河島 庸一
アプライドデザイン株式会社 設計解析コンサルティング部 技術第3Gr. 課長 工博
技術交流懇親会 司会者
田辺 誠 氏
神奈川工科大学名誉教授 工博・技術士
9:15 開場・受付開始 (★は同時通訳付き)
9:45-9:50 | 司会: 宮下 智彌(アプライドデザイン株式会社 営業本部 東日本営業部 第二グループ 技術営業担当)
開演挨拶: 三宅 昌昭(アプライドデザイン(株)代表取締役) |
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9:50-10:35 | 特別海外招待講演①(QFORM)★
「QFORM9:最先端機能と拡張オプション」
Nikolay Biba 博士(QuantorForm社 ファウンダー 兼 副社長 欧州担当) |
10:35-11:00 | 国内ユーザ事例講演①(QFORM)
「QFORMのテクニカル・ティップ紹介 -QFORMを使用することによる利点-」
佐藤 駿次(アプライドデザイン株式会社 設計解析コンサルティング部 技術第2Gr. 課長) |
11:00-11:30 | 特別海外招待講演①(COPRA)★
「ロールフォーミングにおけるデジタル化と最先端の3Dロールフォーミングテクノロジー」
Albert Sedlmaier 氏(dataM Sheet Metal Solutions社 ファウンダー 兼 社長) |
11:30-12:00 | 海外開発者講演①(COPRA)★
「COPRA RF & FEA RF V2019の最新機能と異形管の解析事例」
Lander Arrupe 氏(dataM Sheet Metal Solutions社 プロジェクトマネージャー) |
12:00-13:00 | 昼食休憩(協賛パートナーの展示) |
13:00-13:45 | 特別基調講演①
「精密鍛造工法開発におけるシミュレーションの活用」
王 志剛 博士(岐阜大学 副学長 / 工学部 機械システム工学科 教授 / 鍛造分科会 運営委員) |
13:45-14:20 | 海外開発者講演②★
「QFORM Extrusion 及び QEx-DD の特徴と解析事例」
Stanislav Kanevskiy 氏(QuantorForm社 プロダクトマネージャー) |
14:20-14:45 | 国内ユーザ事例講演②(QFORM)
「鍛造部品製造へのQFORM適用事例」
阿部 智洋 氏(株式会社九州イチタン 技術部 技術課 課次長) |
14:45-15:10 | コーヒーブレイク (協賛パートナーの展示) |
15:10-15:55 | 特別基調講演②
「リングローリングに関する研究動向と将来展望」
宇都宮 裕 博士(大阪大学 工学研究科 マテリアル生産科学専攻 教授 / 同大学 工学研究科 附属構造・機能先進材料デザイン教育研究センター 副センター長 / 同大学 科学機器リノベーション・工作支援センター 副センター長) |
15:55-16:25 | 海外開発者講演③(Stampack)
「Stampack:製品ロードマップ及びドイツにおける解析事例」
Luca Hornung 博士(Stampack社 ファウンダー 兼 ソルバー開発担当) |
16:25-16:55 | 海外開発者講演④(MAPS-3D)★
「グローバル化する MAPS-3D の世界の実践事例」
Koo Bon-Heug 博士(VMTech社 最高開発責任者/CEO) Bae Sung-Jin 氏(VMTech社 マネージャー) |
16:55-17:15 | 海外開発者講演④(MAPS-3D)
「MAPS-3D V14 新機能紹介」
河島 庸一(アプライドデザイン株式会社 設計解析コンサルティング部 技術第3Gr. 課長 工博) |
17:15-17:40 | 海外開発者講演④(MAPS-3D)
「試作部品・金型製造におけるプレスシミュレーションの活用」
山田 佳充 氏(岡矢産業株式会社 取締役社長) |
18:00-19:30 | 技術交流懇親会(会場: ユーザコンファレンス会場隣のホール)
※協賛会社様の景品が当たる抽選会を行います。 |
コンファレンス後は、技術交流懇親会にて開発元6社(QuantorForm社、dataM社、Stampack社、VM-Tech社、CIMNE、ESRD)及び協賛各社様のご協力を賜り、景品抽選会を行いました。 |