第18回ユーザコンファレンス2017
当コンファレンスでは、国内外の著名な開発責任者および上記テーマを象徴する研究の第一人者の皆様をお招きし、貴重な講演を賜りました。参加者の皆様からも感銘の声を多数頂戴しております。加えて、弊社新製品のご紹介、一層強化された新バージョンの機能紹介なども発表させて頂きました。
さらに、コンファレンス終了後の「海外招待講演者を囲む技術交流会」にも、引き続き多数のご参加を頂きました。ユーザ様同士、また他業種の参加者の皆様共に、現場の動向や技術に関する会話が飛び交っており、コンファレンス終了後も引き続きグローバルなものづくりCAEについての充実した情報交換の場となりましたことを大変嬉しく思います。また協賛各社様による、高級家電等の豪華賞品抽選に当選された皆様、おめでとうございました!
ご協力を頂戴いたしましたアンケートでは、講演内容が今後の役に立ったなど高評価を頂きました。と同時に、コンファレンスの運営面での見直しの必要性などもご指摘いただき、より快適で充実した次回コンファレンスの実現に一層の努力をする所存です。尚、当コンファレンスで記載頂きましたアンケートにつきましては、弊社並びに開発元へのご意見/ご要望として次期開発バージョン及び関連製品・サービスに可能な限り反映させ、またご質問に関しては順次弊社よりご回答させて頂きます。
今後とも、最新の技術情報や実用性の高いユーザ様による講演など、より活発で充実したコンファレンスを開催させて頂きますので、またのご参加を宜しくお願い致します。
それでは、今回ご参加くださった皆様、誠に有難うございました。
重ねて御礼申し上げます。
ADAユーザ会事務局
アプライドデザイン株式会社
代表取締役 三宅 昌昭
特別基調講演者
石川 孝司 博士
元 一般社団法人日本塑性加工学会 会長
中部大学 工学部 機械工学科 教授(名古屋大学名誉教授)
略歴: 中部大学において『塑性加工の高精度化・高品質化に関する研究』に従事。新しい塑性加工プロセスの開発と加工プロセスの最適化、加工精度の向上及び材質改善を目的として、力学的・材質学的観点から、実験だけでなくCAEを用いて研究を行っている。
著書に『太陽エネルギー社会を築く材料テクノロジーⅡ』『塑性加工技術シリーズ「板圧延」』『塑性加工技術シリーズ「曲げ加工」』『静的解法FEM-バルク加工』(以上、コロナ社)、『わかりやすい鍛造加工』『精密鍛造』(以上、日刊工業新聞社)、『金属材料の加工と組織』(共立出版)等。日本塑性加工学会より会田技術賞(2004)、技術開発賞(2011)、論文賞(1981、2015)を、永井科学技術財団より学術賞(1992)、日本鉄鋼協会より学術功績賞(2006)、日本熱処理技術協会より論文賞(2011)を受賞。
また現在、日本学術会議連携委員、CAEを活用したものづくり研究会 会長、MF技術大賞審査委会 委員長、素形材センター 理事としても活動を行っている。
【研究テーマ】
- 冷間鍛造による異材スポット接合技術の開発
(部材軽量化のための鋼-アルミ・ハイブリッド構造体に必須の冷間鍛造による固相接合技術を開発) - サーボプレスによる冷間鍛造の高精度化
(冷間鍛造における熱と金型・素材の弾性変形の影響を予測できる弾塑性-熱連成有限要素解析法を開発し、スライドモーションを変えることで高精度化が実現可能であることを見出した。) - 中空鍛造技術の開発
- せん断加工の解析
竹内 雅彦 氏
元 トヨタ自動車株式会社 第5生技部長 兼 元 愛知製鋼株式会社 専務取締役
元 一般社団法人日本鍛造協会 会長 兼 同 日本鍛造協会 顧問
株式会社コンサテック 代表取締役
略歴: トヨタ自動車株式会社 生産技術部長、愛知製鋼株式会社 常務取締役を歴任後、株式会社コンサテック 代表取締役に就任。また、2007年から2010年まで日本鍛造協会 会長に就任。
「自動車産業における塑性加工技術」(1998)
「自動車における管材の適用状況と加工技術」 (1998)
「塑性加工技術のインテグレーション化による変革を目指して」(2000)
「鍛造と金型に思う (特集 金型の材料と加工)」(2002)
「鍛造ロードマップの活用 : 鍛造技術の飛躍を目指して」(2009)
「自動車産業における鍛造技術,厚板板金技術の発展と学会活動への貢献」(2011) 等、多数の論文を執筆。
2012年に、日本塑性加工学会鍛造分科会 第8回最優秀鍛造技術者賞を受賞。
海外開発元招待者
Stanislav Kanevskiy 氏
QuantorForm社 プロダクトマネージャー
略歴: ロシアで最高の工科大学として世界的に知られる、バウマン・モスクワ工科大学の金属成形技術部を卒業。ロシア連邦教育・科学省による、バルク熱間鍛造技術の全ロシア学生オリンピックで、初めての優勝者となる(今では、バルク熱間鍛造技術の国際学生オリンピックとなったこのイベントの、更なる発展を担う主催者の責任者の一人)
さらに、モスクワ大学における例年の機械工学イベント(MAMI)では、クランクシャフト鍛造シミュレーションデータのコンピュータシミュレーション最優秀プロジェクト部門において優勝した実績を持つ。
現在、QuantorForm社のエンジニアリング部門のマネージャーからマーケティング部門のエンジニアマネージャーを経て、国際エンジニアリング部門の プロジェクトマネージャー。特に、これまでの実績により、押出しシミュレーションの試験及びソフトウェア開発の事業開発責任者となりグローバルで活躍中。
Lander Arrupe 氏
dataM Sheet Metal Solutions社 プロジェクトマネージャー
略歴: シュトゥットガルト大学で機械工学を学ぶ。2006年からドイツのdata M Sheet Metal Solutions社でプロジェクトエンジニアとして従事。ロールフォーミングの経験豊富な専門家、および dataMの設計ソフトウェア COPRAR RF / FEA RF をユーザ目線でも知り尽くすプロフェッショナルとして、カスタマーの複雑なプロジェクトや専門家のトレーニング、ロールフォーミングのワークショップ等で、自身の知識を世界中のユーザと共有すべく定期的に世界各国を訪問。同社ファウンダーや研究開発者と共に、FEAの著名な専門家としてロールフォーミング業界が直面している様々の複雑な問題に対し、最適なソリューションを提供している。現在、プロジェクトマネージャー。
Fernando Rastellini 博士
Quantech社 Stampack開発部長
略歴: 西ヨーロッパ最大の数値解析研究機関 C.I.M.N.E. (TheInternational Center of Numerical Methods in Engineering)で、欧州プロジェクトの一つとして先進複合材料部品の耐久性、 損傷検知・進展、層間剥離、衝撃等を評価する構造解析システムの研究開発の中核者として参画する。FEAの複合材構造物における構造解析の博士号を取得。金属成形プロセスシミュレーションに用いられる、Stampackソルバーコードの開発チーム責任者。シミュレーションソフトウェア市場のみならず、産業分野においても豊富な経験を持つ。その計算力学の知識は、最先端CAEシミュレーションソフトウェア開発のキーとなっている。
国内ユーザ事例講演者
五十川 幸宏 博士
元 一般社団法人日本塑性加工学会 鍛造分科会 主査
元 大同大学 工学部 総合機械工学科 機械システム専攻 教授
略歴: 昭和52年大同特殊鋼株式会社入社
平成3年同社研究開発本部塑性加工研究室主任研究員、
平成12年同社技術開発研究所プロセス研究部部長、
平成19年同社研究開発本部プロセス技術開発センター長、
平成20年同社同センター 上席研究員、
平成23年同社同センター 理事を経て、
大同大学工学部 総合機械工学科 機械システム専攻 教授に就任。
【研究テーマ】 基本的に鍛造加工にかかわる、材料・金型・トライボロジーとそれらを評価する技術開発に従事。主に、鉄鋼材料の鍛造加工にかかわる部材の高強度化とそれを達成するための加工熱処理プロセスおよび熱間加工に使用する工具材料の熱損傷条件の推定を有限要素法、並びに実験を駆使したトライボロジーの観点より研究している。自動車等に使用されるバイタルパーツは、特殊鋼が使用され、これまで最終熱処理を行うことでその性能を得てきたが、軽量化と製造コストの低減を両立するためには、加工熱処理が有効であること、圧延で行う組織制御に比べてバルク材の組織制御は一般に困難であることから研究を開始。 研究では、熱間変形に伴う組織変化等も数値計算で予測可能なレベルまで来ている。 今後、形状の最適化と局部加工を用いた部品づくりを目指す。
星野 倫彦 博士
日本大学 理工学部 機械工学科 教授
一般社団法人日本塑性加工学会 押出加工分科会 主査
略歴: 塑性加工を専門分野とし、日本大学 理工学部機械工学科 研究室において、溝つきフランジの成形法に関する研究、板材の高精度曲げ加工に関する調査、輸送機器用湾曲構造材の加工に関する研究、ビード引抜力の近似解析、厚板材から絞りカップを用いた塑性加工法による歯車の試作、曲率を有する厚板材のバーリング加工に関する研究を完結。現在、以下の研究に従事している。
「塑性加工入門」(日本塑性加工学会編 コロナ社出版)等、共著書複数。1985年に工作機械技術振興賞奨励賞、1995年に日本塑性加工学会賞新進賞を受賞。
【研究テーマ】
1.異形材の押出し加工の数値シミュレーション
2.多軸押出し法による複合材の製造
3.アルミニウム押出し形材の曲げ加工の数値シミュレーション
4.燃料電池セパレータの製造に関する研究
5.コンフォーム連続押出しの基本特性に関する研究
佐藤 駿次
アプライドデザイン株式会社 設計解析コンサルティング部 技術第2Gr. 課長
河島 庸一
アプライドデザイン株式会社 設計解析コンサルティング部 技術第3Gr. 課長 工博
技術交流懇親会 司会者
田辺 誠 氏
神奈川工科大学名誉教授 工博・技術士
9:20 開場・受付開始 (★は同時通訳付き)
10:00-10:10 | 司会: 河島 庸一(アプライドデザイン株式会社 設計・解析コンサルティング部 技術第3G 課長 工博)
開演挨拶: 三宅 昌昭(アプライドデザイン株式会社 代表取締役) |
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10:10-10:40 | 特別基調講演①
「CAEを活用した塑性加工の高精度化・高品質化に関する研究」
石川 孝司 博士 (元 一般社団法人 日本塑性加工学会 会長 / 中部大学 工学部 機械工学科 教授) |
10:40-11:20 | 海外招待講演①★
「QFORM VX 及び RingRolling の革新的な新機能および解析事例」
Stanislav Kanevskiy 氏(QuantorForm社 プロダクトマネージャー) |
11:20-12:00 | 国内ユーザ事例講演①(QFORM)
「国内外の先端鍛造技術にかかわる部材開発とCAE」
五十川 幸宏 博士 (元 一般社団法人 日本塑性加工学会 鍛造分科会 主査 / 元 大同大学 工学部 総合機械工学科 機械システム専攻 教授) |
12:00-13:00 | 昼食休憩 (協賛パートナーの展示) |
13:00-13:40 | 特別基調講演②
「日本の精密鍛造技術の歴史と発展」
竹内 雅彦 氏 (元 トヨタ自動車株式会社 第5生技部長/元 愛知製鋼株式会社 専務取締役 / 元 一般社団法人 日本鍛造協会 会長 / 株式会社コンサテック 代表取締役) |
13:40-14:20 | 海外招待講演②★
「QFORM VX Extrusion と押出ダイデザイナー QExDDの新たな展開」
Stanislav Kanevskiy 氏(QuantorForm社 プロダクトマネージャー) |
14:20-15:00 | 国内ユーザ事例講演②(QFORM Extrusion)
「QFORMの押出解析事例及びICEB2017国際押出BT会議情報 -QFORMによるコンフォーム連続押出しの解析-」
星野 倫彦 博士 (日本大学 理工学部 機械工学科 教授 / 一般社団法人 日本塑性加工学会 押出加工分科会 主査) |
15:00-15:30 | コーヒーブレイク (協賛パートナーの展示) |
15:30-16:00 | 海外招待講演③★
「COPRA FEA RF V2017 のアドバンスな特徴」
Lander Arrupe 氏(dataM Sheet Metal Solutions社 プロダクトマネージャー) |
16:00-16:20 | 国内ユーザ事例講演③(COPRA)
「COPRA設計・解析結果と実機プロファイルスキャナー測定結果比較検証事例」
佐藤 駿次(アプライドデザイン株式会社 設計・解析コンサルティング部 技術第2G 課長) |
16:20-16:50 | 海外招待講演④★
「革新的3D・フレキシブルロールフォーミングテクノロジーの最新情報」
Lander Arrupe 氏(dataM Sheet Metal Solutions社 プロダクトマネージャー) |
16:50-17:10 | 海外招待講演③
「新バージョンリリース: Stampack V7.2 の概要と新機能」
Fernando Rastellini 博士(Quantech社 Stampack開発部長) ※講演予定のDr. Fernando Rastellini が急遽欠席となりましたので、砂走 拓郎(アプライドデザイン株式会社 設計解析コンサルティング部 技術第1Gr.課長)が代理講演を行いました。 |
17:10-17:30 | 国内事例講演④(QFORM)
「日本語MAPS-3D V11、次期V12の新機能と特徴、および最新解析事例」
河島 庸一(アプライドデザイン株式会社 設計・解析コンサルティング部 技術第3G 課長 工博) |
17:45-19:00 | 技術交流懇親会(会場: ユーザコンファレンス会場隣のホール)
※協賛会社様の景品が当たる抽選会を行いました。 |
コンファレンス後は、技術交流懇親会にて開発元5社(dataM社、Quantech社、QuantorForm社、VM-Tech社、ESRD)及び協賛各社様のご協力を賜り、景品抽選会を行いました。 |