QForm Microstructure は、鋼、ニッケル系、チタン系、アルミニウム系、およびその他合金の、熱力学プロセスにおけるマイクロストラクチャ展開のシミュレーションのために開発された、特別なモジュールです。
主に、以下のプロセスのシミュレーションを行います。
- 静的再結晶
- 動的再結晶
- 動的後再結晶
- 標準粒成長
- マイクロストラクチャの粗大化
この計算では、周期再結晶およびモデルの係数に対し温度の影響が考慮されます。このモジュールでは、計算結果および2D/3Dモデルにおけるワークが継承されるため、工程チェーンの最初から最後までマイクロストラクチャ展開の計算を実行することができます。再結晶キネティクスは Johnson-Mehl-Avrami-Kolmogorov (JMAK) 方程式によって記述されます。
マイクロストラクチャシミュレーションの、プロセッサ/ポストプロセッサの両体系ともQFORMで利用可能です。
計算結果はワークピースフィールドで表示されます。次のパラメータが計算されます。
- 動的/静的/動的後再結晶における体積分率と平均粒径
- 再結晶化総体積分率
- 平均粒径
- ASTM粒度番号
- マイクロストラクチャの変化タイプ
- 保持歪み
- 深刻な変形
- 各再結晶サイクル前の初期粒径
- 周期再結晶計算が有効なときの再結晶化完了数
- 参照フィールド（変形時間、平均温度、変形時の歪み速度、滞留時間、粒成長時間）
このモジュールによって、熱機械処理の次のような技術工程の解析および最適化が可能になります。
- 規則正しいマイクロストラクチャ、および必要な工程特性を得るために、変形モードパラメータを最適化
- 粒成長やマイクロストラクチャの粗大化を防ぐための、温度および滞留/加熱ステージの回数/期間の選択
また、QFORMはGMS社開発の MatILDa モジュールを内蔵しています。
そのためこのモジュールは、Sellars-Roberts モデルを用いて鋼-ニッケル合金の類似モデルを解析するためのとして用いることができます。